「メディアポスト2005」審査結果発表
小中学校を対象にした子どもたちの学習成果発表コンテスト
この度、第10回「メディアポスト2005」の入賞作品が決定いたしましたのでご紹介いたします。
各部門または作品名をクリックすると受賞作品が閲覧できますので、ぜひご覧ください。
小学校部門
中学校部門
小学校部門
「北六 梅田川プロジェクト2005」
宮城県仙台市立北六番丁小学校 5年
地元の梅田川をテーマにした環境学習の成果。
大学やNPOと連携し、梅田川上流の小学校と交流をしながら,エコフィッシュ(自然素材の水質浄化装置)や天水桶(雨水滞留装置)の活動を行うなど、梅田川の環境保全に取り組んできた作品だ。
「『知床の自然に迫る』知床のプロに会いたい」
北海道斜里郡斜里町立峰浜小学校 5、6年
2005年世界遺産に登録された知床の自然に迫ることをテーマに、「知床のプロに会う」取り組みを児童たち自らが、各プロ本人の連絡先を調べ、アポイント を取り、インタビューを行い、自らも体験をした記録を「日記編」「体験編」「まとめ編」と言う形で模造紙やWeb上にまとめている。
「しぜんだいすき 志和がすき」
広島県東広島市立西志和小学校 1年1組
1年生・生活科での学習記録を中心に、子どもたちが楽しみながら生き生きと活動している様子を、美しく構成のとれたデザインで先生がまとめてある。
「馬場から平和を考える」
宮城県仙台市立馬場小学校 5年
5年生が地域の歴史を調べていく中で「戦争」や「平和」について考えるようになり、地元馬場から平和を願うメッセージを伝えたいと制作した作品。
子どもたちが取材や調べ学習の結果をまとめてあり、HPを観た人からの感想や感想に対する返事なども掲載している。
「ひこばえ研究」
茨城県つくば市立田井小学校 6年
バケツ稲を育て収穫した後、切り株から新たに緑色の芽が発芽。
これを「ひこばえ」と知った子どもたちが、何世代も生き続ける「ひこばえ」を1年半に渡り観察・研究した作品。
「みんなのブログ、野菜ブログ他」
千葉県印西市立大森小学校 5、6年
毎日新聞記事を読んで、興味を持った記事をピックアップして紹介しながら、自分で思うことや考えたことをリレー形式で掲載しているブログや、野菜作りの観 察日記ブログなど、子どもたちの素直な書き込みと、それに対するコメントや返信機能など、ブログならではの特性を上手く使っている。
中学校部門
「水滴が水中でつくる輪の不思議」
秋田県仙北郡美郷町立仙南中学校 科学部3年
科学部3年生3人による研究成果作品。実験・研究にあたっての動機から実験条件、内容、結果に至るまで、文字だけでなく、写真や絵(図やGif画像)や動画、表やグラフなども使ってわかり易くまとめている。
「想い出に残る1年を目指して」
岡山県真庭市立中和中学校
2005年度末で統廃合に伴って59年の歴史を閉じ、閉校になる中和中学校。
その最後の1年間をしっかりと記憶するため、残したい地元の自然を写真に残したり、学校の歴史を調べたり、各年代の卒業生に聞き取り調査を行ったり、先生・生徒が一緒になって様々な取り組みを行っている。
「環境と長崎」
長崎県長崎市立小島中学校
1年総合学習ビデオ製作コース
総合学習でビデオ製作コースを選んだ40名が作った約9分間のビデオ作品。
「環境と長崎」というテーマを、時にCM調に、時にドラマ調に、遊び心に溢れた爽やかな作品に仕上げた。
※郵送応募による非公開作品のため
作品にはリンクしておりません
■メディアポスト10年をふりかえって
「メディアポスト」がスタートして、10年が過ぎた。ことしは10回目という記念すべき年である。スタートした1996年頃は、Windows95が発売 され、インターネットの「100校プロジェクト」が始まった頃で、コンピュータ教育からようやく情報の活用へ向かおうとする時代であった。当時はまだコン ピュータ教室が整備されていても子どもたちが自由に使える環境ではなかったので、応募はパソコンクラブが主体で、プログラミング言語で作ったゲームやグラ フィックの作品が多かった。しかし、ここ数年は、表現ツールが子ども達でも自在に使えるようになって、作品はWebページを中心として、まさにマルチメ ディアになった。内容については、2002年から始まった総合的な学習の時間の成果が大きく影響している。今年の作品も、ほとんどがその学習活動の成果と いってよい。しかも単発的ではなく、計画的に、継続的にテーマを追いかけているものが多い。メディア表現だけでなく、その学習のプロセスに教育的な意義が あり、教科の学習活動としても意味のあるものが多くみられたことがうれしい。
■小学校部門
小学校部門の文部科学大臣奨励賞を受賞したのは、仙台市立北六番丁小学校5年による「梅田川プロジェクト2005」で ある。この作品は、3年生当時から継続的に取り組んできた地元の梅田川の環境学習の集大成である。地元の大学やNPOとの連携、梅田川上流の小学校と交流 をしながら、梅田川の環境保全に取り組んできており、その活動の記録がWebに掲載されている。特に、4年生のときに取り組んだ、環境改善のための道具 「エコフィッシュ(自然素材の水質浄化装置)」作りは画期的で、5年生ではさらに、実験や改良を加えて完成度を高めている。また、これらの工夫をもっと多 くの人たちに知ってもらうためにパンフレットを制作してホームページに掲載したり、エコフィッシュのPRビデオの制作など、さまざまなメディアをつかって 活動を広げていることも高く評価できる。
優秀賞になった、北海道斜里郡斜里町立峰浜小学校5・6年生5名による「『知床の自然に迫る』知床のプロに会いたい」も、 文部科学大臣奨励賞に引けをとらないとても評価の高かった作品である。地元(知床)が2005年に世界自然遺産に登録されたことを契機に、地元が誇る専門 家との交流を、体験編・まとめ編・日記の形式でまとめたものであるが、その活動内容がいい。「プロに会い、その技を学ぶ」を合言葉に、5名それぞれが、自 らプロ本人の連絡先を調べ、アポイントを取り、インタビューを行い、自らも体験をした記録を「日記編」「体験編」「まとめ編」と言う形で模造紙やWeb上 にまとめている。対象としては、海中写真家、ネイチャーガイド、アウトドアガイド、動物(エゾモモンガ)、野生鳥獣の専門家など、知床の自然のよさが伝 わってくるものばかりであり、写真も魅力的である。
もうひとつの優秀賞には、東広島市立西志和小学校1学年の「しぜんだいすき 志和がすき」が 選ばれた。この作品は教師の手による生活科での学習活動の記録であるが、子どもたちが楽しみながら生き生きと活動している様子がうまく表現されている。 「あさがお大好き、なかよしの木、たのしい食育」の3つのテーマが中心として、洗練されたデザインの中に、写真やメッセージ、子ども達の文章や絵がちりば められており、学校の様子や植物のようすなどをみるメディア教材としても利用できるとてもいい作品に仕上がっている。
■中学校部門
中学校部門で文部科学大臣奨励賞したのは、岡山県瀬戸内市立長船中学校放送部による「気づく心」で あった。この作品は、放送コンテストテレビ番組部門に出品する、バリアフリーをテーマに掲げて制作した影像の制作過程をWebページにまとめたものであ る。きっかけになったのは、今年、車椅子の生徒が入学してきたことであり、そのための改良工事のようす、バリアフリー疑似体験活動、インタビューなどで構 成されている。完成作品もさることながら、制作に至った思いや取材を通して感じたことが、ビデオ動画、写真、文章などいろいろなメディアで綴られているの がいい。
優秀賞は、秋田県・美郷町立仙南中学校の科学部3年生の3人による「水滴が水中でつくる輪の不思議」。 実験・研究に当たっての動機から実験条件、内容、結果に至るまで、文字だけでなく、研究活動結果であり、科学的にもレベルの高い研究であるが、学生らしい 発想で、水に様々な液体を落とす高さを変えて実験してみたり、水を食塩水に変えてみたりなど、様々な条件で実験を行っている点や、写真や絵(図やGif画 像)や動画、表やグラフなども使ってわかり易くまとめている点がいい。
もうひとつの優秀賞には、岡山県真庭市立中和中学校の全員による「想い出に残る1年を目指して『いつまでも残したい中和の宝物、中和の歴史』」。 この学校は2005年度末で統廃合に伴って59年の歴史を閉じるとのことで、この学校の最後の1年間をしっかりと記憶するため、残したい地元の自然を写真 に記録したり、学校の歴史を調べたり、各年代の卒業生に聞き取り調査を行ったり、先生・生徒が一緒になって様々な取り組みを行っている。日々の出来事には 生徒が日替わりで記録を残しており、俳句なども読んでいる。まさに「メディアポスト」らしい意義のある作品になった。
今年は、そのほかブログツールを利用して、子ども達の日々の活動を記録したものなど新しい表現の試みもあった。「メディアポスト」は、その名の通り、コ ンピュータで表現した子どもたちのメッセージをメディアに記録して応募してもらおうというのがコンセプト。今後も子どもらしい、しかも知的でわくわくする ような作品を期待したい。












