こんにちは、マリコです。
みんなは、毎日なにげなく食べている「食事」の多くが、外国から輸入(ゆにゅう)されている食材であることを知っていますか? だから、もし明日から外国からの輸入がストップしてしまうと、今のような食事をとることができなくなるかもしれません。
そこで今、日本では、自分たちでもっと「食」をつくろうという運動を行っています。自分たちの手で農作物をつくって食べるようにすれば、急に食料がピンチになる心配がなくなるからです。
では、そんな日本にするためにどうすればいいのでしょう?
今回の特集で、マリコといっしょに学習して考えてみよう!
日本の「食」はどのくらい輸入にたよっているのか?
なぜ、外国からの輸入がふえたの?
日本の農業は、だいじょうぶ?
世界の人口はふえているの?
現在、みんなが食べている「食」のうち、60パーセントは外国から輸入にたよっています。つまり、国内でつくって、まかなっているのは40パーセントになりますね。これをむずかしい言葉でいうと、食料自給率(しょくりょう・じきゅうりつ)といいます。この数字は、ほかのいろんな国と比較(ひかく)してもとても低いのです。
しかし、今から40年以上前の昭和40年(1965年)には、日本の食料自給率は73パーセントもありました。なぜ、30パーセント以上も下がってしまったのでしょう?
理由@ 食の洋食化(ようしょくか)
理由の1つは、みんなの食事が和食から洋食に変化したことがあげられます。たとえば、むかしはお魚中心の食事でしたが、今はお肉をたくさん食べるようになったこと。みんなもハンバーガーや焼き肉は大好きでよく食べますよね。だから、日本は外国から安いお肉をどんどん買うようになりました。
また、そうしたお肉を中心にした食事では「油(あぶら)」を使う料理がふえたり、ごはんからパンを食べることが多くなったことから、原料(げんりょう)である油や小麦、とうもろこしなどの穀物(こくもつ)も輸入することがふえていきました。同時に、日本でも牛肉や豚肉(ぶたにく)などの畜産物(ちくさんぶつ)をつくる量がふえ、牛や豚(ぶた)のエサとなる穀物が大量に必要になっていったのです。
もうひとつの問題は、そうした自給率の低い食品、小麦が58パーセント、とうもろこしが93パーセント、大豆(だいず)が79パーセントも、アメリカからの輸入にたよっていることです。もし、これらの食品がアメリカから輸入できなくなったら、たいへんですね。
理由A 加工食品(かこう・しょくひん)の増加
2つ目は、冷凍(れいとう)食品など、かんたんに調理できる加工品(かこうひん)が進歩したことがあげられます。むかしはお家で食材を一から調理していましたが、いろんなインスタント食品や電子レンジで温めればすぐに食べられる加工食品が登場して、便利な食品が家庭に普及(ふきゅう)していきました。
また、外食(がいしょく)をすることが多くなったのも大きな理由のひとつ。なぜなら、ファーストフードやファミリーレストランなどのお店では、こうした加工食品がよく使われているからです。そして、こうした加工食品は、安く手に入る外国の食材を使っていたり、外国で調理してから輸入することが主流になっているのです。
このように、食品の輸入がふえたのは、わたしたちの食生活が変化したことが大きいといえます。どう?あらためて自分がどれくらい加工食品を食べているか、考えてみてください。
こんなに外国から安い食べ物を輸入していると、日本の農業はだいじょうぶなのって気になるよね。
実は、日本の農家さんの数もだんだん減っています。それにお年寄りが多くなっているので、これから先も減っていくことが予想されています。どうして、農業をする若い人が減っているのでしょう?
それは、わたしたちが自然の食材の持つおいしさや農業のすばらしさを忘れて、安易(あんい)に手に入るものや、かんたんに食べられるものに目を向けてきた結果かもしれません。
う〜ん、マリコは、なるべく外食をやめて、お家で料理すること。毎日きちんと野菜(やさい)をたくさん食べることを心がけようと思いました。
もうひとつ気になるのは「食の安全」の問題です。外国から入ってくる食材や加工食品は、どんなふうにつくられたのか、カラダに害のある農薬は使われていないか、ちょっと心配なところがあるよね。その点、国内でつくられたモノのほうが、検査もきびしいので安心できます。だから、わたしたちも食材を選ぶときには、品質表示のシールをよく見て、これがどこでとれた食材か、どんなつくられ方をしているかなど、しっかりと確認(かくにん)してから購入(こうにゅう)する目が大事になっています。
これまでのように食料を輸入にたよれないのは、世界の人口がふえ続けているからです。現在、世界の人口は、約67億人。しかも1日で20万人、1年で8千万人もふえているといわれています。さらに日本や、最近の中国がそうだったように、経済(けいざい)が発展(はってん)すると、お肉や油を食べる量がふえていきます。つまり、人口にくわえて国がゆたかになればなるほど、必要以上の食品が求められることになり、そのぶん食べないまま捨(す)てられてしまう食品の量もふえていきます。
いっぽう、世界では約8億以上の人が栄養不足で、満足に食事をとることができずに、毎日約2万4千人が餓死(がし)しているといわれています。みんなは、この矛盾(むじゅん)についてどう思いますか?
また、農産物をつくるには多くの水が使われるため、環境(かんきょう)への影響(えいきょう)が心配されています。たとえば、食パン1斤(いっきん)ができるまでに必要な水は500〜600リットル、ステーキ200グラムが食卓(しょくたく)に届(とど)けられるのに必要な水は、約4,000リットルであるといわれています。実際に、アメリカの広大な農場では、長年にわたって地下水を大量に使用したため、水が枯(か)れてしまったケースも出ています。
こうしたことからも、日本は輸入にたよらず、ムダの少ない食料を自給していくことが必要になっています。
ふだんの食事のとりかたについて、食べ物の大切さについて、もう一度真剣(しんけん)に考えてみましょう。